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3Dプリンタのベルトテンション(張力)について

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3DPrinter Belt Tension Guide 概要 張力15.8Nを目安に張る 目標の張力値における、ベルトを弾いた時の音の周波数は計算で出せる 計算式 目標周波数は目標張力値とスパン長さとベルトの質量で導ける 周波数=1/(2xL)*√(F/μ) L=スパン長さ(m) F=ベルトの張力(N) μ=ベルト質量(kg/m) ( メルセンヌの法則 より) スパン長さは下図の様に弾きやすいベルトを選んで測る スプリングテンショナーが付けられている部分は正しく計測できないので避ける 例 スパン長さが250mmの場合は0.250m ベルトの初張力は2GT-6mmなら推奨値15.8N、最大値20 ベルトの質量は実測するか0.00080kg/m(0.8g/m)で代入する 周波数=1÷(2×0.250)×√(15.8÷0.0080) 周波数=88.8Hz あくまで推奨値なので多少前後しても問題はない、ベルトテンショナーのない機種であれば14N〜17.5Nの範囲内を目標にすればいい フレームの弱いKP3SのY軸なんかは11〜12Nぐらいでやめておいたほうがいい(十分張り強度があると思うし、実際それで綺麗に出力されてる) 余談だが自分の手持ちベルト2種類の単位質量はそれぞれ7.8g/mと8.8g/mだった ※張力値の出典 伝動 タイミングベルトの選定方法4 | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】 ゲイツ・ユニッタ・アジア 総合カタログ(伝動用) CAT.B02-15 p184-195 使用上の注意、安全上の注意   相談FAXシート 周波数測定アプリ 周波数の測定は周波数の出る弦楽器のチューナーアプリで行うといい スマホのマイク部分をベルトに近づけて爪などで静かに弾くだけで計測される おわり

ヒートベッドの電流を外部MOSFETで分けてマザーボードへの電流負荷を分散させた

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3Dプリンター防火/火災予防の話 これを こうしたい 中華3Dプリンタの電気配線はなかなかにクレイジー このKP3Sもプリヒートで丸ピンコネクタの定格許容電流の倍にあたる電流を流して、 その後は定格許容電流に近い電流で運転しつづける KINGROON KP3Sを分解して動作時の電源コネクタを観察すると約60℃まで発熱していた これを容認するかそうでないかは意見の別れるところだが、少なくとも好ましい状態ではない 負荷分散もそうだが、マザーボード上の小さいMOSFETそれ自体も余裕が無いので突入電流で壊れてヒーターが暴走したりするので(実体験)物理的にも耐電圧的にもの大きなMOSFETを買って取り付けることはとても良いことである 部品代も安いしすべての3Dプリンターでやるべき MOSFET自体は日本のamazonでも1,000円以下で買える Aliexpressが使えるならMakerbase mks MOS25やBigtreetechのBTMOS v2.0あたりを買ったほうがいいと思う 電線は今回2m㎡のVCTFKを使った VCTFKはホームセンターで切り売りしてるし、amazonで買うならエーモンのダブルコードあたりでいいんじゃないか ネジ止め式の端子台を使うので圧着端子なしでもまあ可能なので誰でも作業できる 作業 まず、購入したMOSFETにシリコンパッドも熱伝導グリスも入ってなかったので自分でグリスを塗った そんな発熱しないだろうし無くても良いが個人的に塗りたかったので塗った KP3S本体へ取り付けるにあたりマウンタを作成した 完成写真 作業の様子 (電源からの線を1本にしようと、綺麗にまとめたいが為に圧着したり難しい特殊な作業になってるけど、普通に電源から2本線を引けばもっと簡単に終わる作業である) まず電源ユニットからの電源線を背面から入れて 筐体内でリングスリーブ圧着による三分岐 (1.電源からの線 2.マザーボードへ向う線 3.MOSFETモジュールへ向かう線) マザーボードへ向かう線はフレームの隙間から通線 MOSFETモジュールへの線は背面から出して接続(下側の電線) コネクタを生やすに当たってエーモンの250平型2極のコネクタを買った エーモン製品は近所のホームセンターや自動車用品店で買えるので遠出する交通費考えたらまあ便利 ヒーター電線とサーミスタ