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Ender-3 proの静音化をした

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 3Dプリンターユーザーに静音化の前説は不要なので早速紹介していこうと思う この記事では数値でどの程度下がりました的なデータは取ってない ※改造は自己責任でお願いします 1.マザーボードの変更、マザーボードファンの変更 まずモータードライバの静音化を目的にマザーボードとモータードライバを交換した BigtreetechのSKRというフォームファクタの違うマザーボードに変更したので純正位置に収まりきらなくなった 加えて純正のマザーボードケースは風切り音がとてもうるさいので全部作り直した 自分で使う分には十分完成しているが、Thingiverseに公開したいのでモデルの修正作業を行っている (追記) マザーボードの一時電源の電線はホットエンドとヒートベッドとモーターの電流を一挙に担ってる それなのにショボいターミナルブロックを使ってるので許容電流オーバーで燃えやすい 燃えるとこまではいいのだが(いやよくない)プラスチックケースに設置してると燃え移って本火災に繋がりやすい 金属製ケースであれば簡単に鎮火できる火種なので絶対に金属ケースを使おう (追記ここまで) サムネ映えを意識して光るファンを設置してみたが電源インジケーターとしてとてもわかり易いので気に入っている 自作のボックスには12vの92mmスリムファンをDCDCコンバーターで降圧して設置した 使用者が電圧を24v電源を5Vから12vの間で調整する事ができる 電圧が低ければ回転数が低くなる 12vは流石にうるさく風量もそれほど必要無いので5.6Vに設定している ほぼ無音になった 2.電源ファン Ender-3proの電源なのでEnder-3とは少し違う こちらも先ほどと同じ12vの92mmのスリムファンを使用 外装パネルを分解してハンドニブラでガチャガチャ穴を広げる プラスチックで外装を作成すると耐火性や防電磁性が下がりそうなので極力金属を利用したい 電源用のファン電圧は12vなのでDCDCコンバーターなしで普通に動く しかしそれではうるさい 素のファンが静かなのに取り付けた途端に音が大きくなる そんな場合は風量を落とせるマージンがあるということなので遠慮なく電圧を下げてしまう かと言ってホットエンドファンより音を小さくするメリットもないのでそこを基準に電圧を合わせた 心配な人は12vのまま使うといいそれでも純正よ

Ender-3にダイレクトドライブエクストルーダーMODをいれた

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  Trianglelabのdde-liteとして売られているキットを購入して組み込んだ 自分でパーツを揃えても結局似たような値段になるためキットを買ったほうが楽だと考えた 組み込みに際してどうしても取り付けに支障がでる段差があったのでエポキシ接着剤で肉盛りをして削ってといった作業が発生した 全然楽じゃない ストック部品をそのまま使えるとは言え電気配線の作業も必要になり、とにかく面倒な改造だった 取り付け後に不満点は特に無いが設定を出すのにとても苦労した というか今も完全に出てはおらずボーデン時代のほうが速度と品質のバランスが良かった ダイレクトエクストルーダーの利点はしっかり享受できているのでボーデンに戻すつもりもない ■取り付け当時の印刷 ダイレクトエクストルーダーMODで出したキャリブレーションキューブはひどいものだった カドが膨らみZの文字は歪み寸法がおかしい これを直すには ・リニアアドバンスを有効にする ※参考: https://teachingtechyt.github.io/calibration.html#linadv ・ウォールの速度を下げる この2点が非常に有効だった 他にも加速度の設定やジャークの設定をいじった CURAの設定 ■今の設定での印刷 まだ少しカドが膨らんでいる ウォール速度を落とせば膨らみは消えるだろうが速度をあまり遅くしたくないため これで妥協している ダイレクトドライブエクストルーダー使用している方で早くてきれいな設定知ってたら教えてください おわり 追記 エンクロージャ環境に移行してから使い物にならなくなった 熱でダクトが歪み、取り付けネジは1回の印刷で緩むし、ストックホットエンドの性能が悪いしでどうにもならん ダイレクトドライブネイティブなキャリッジに交換する事にした SOVOLというメーカーのSV01という機種の純正保守部品で売られているアッセンブリが5000円で売られているのを見つけ、これをそのまま利用することにした 買ってから気づいたが2040プロファイル向けの設計となっており2020のender-3には適合しない ドリルで2箇所穴をあけ直す必要があった 加工してポン付けって奴だ 純正キャリッジと比較 2040を2020にした関係でY方向に多少たわむが、XキャリッジにおいてY方向の剛性は重要でないし、以前のDDE

3Dプリンターで普段使っている工具など

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■ビニタイ ホットエンド周りのケーブルを束ねるのに使っている ■ 電ドラボール とビットたち 個人的2020年買ってよかったものオブザイヤー 自分はホームセンターのPB商品を買った ベッセルの電ドラボールはスライドスイッチで使いにくそうだったから 六角レンチビットを使えば3Dプリンタでよく使うキャップボルトのねじ回しに大活躍 トルクがそんなに強くないのが逆に良い ドリルビットを使えばプラスチックやアルミの穴あけに大活躍 アルミフレームに3mmのドリルビットで穴を開けた例 高速ドリルやインパクトドライバーも持ってるけどアルミ材やプラスチックは電ドラボールで開けることが多い 柔らかく粘り気の強いアルミやプラスチックは回転数が低いドリルじゃないと失敗しやすいから トルクが弱いので大きい穴とか分厚い素材は小さい穴から順番に開けていくのも大事 ■ 六角レンチ 3Dプリンタで一番使う工具 工具は値段より快適性で選んだほうがいい メイン ボールポイントがなくて質実剛健 wera最高 メイン2 色分けされていて使いやすい たしか永久保証 サブ 安いやつ 普通に使える ■ステンレス定規 安くて高精度 こんなに高品質な金属製定規がこんなに安く買えるのは多分日本だけなのでみんな買っとけ モデリングで一番使うのはこれ ■ノギス デジタルノギスのほうが写真映えするしブログの説明で使いやすい モデリングでも使う ■スコヤ 出番が極端に少ない いざ使うと買っておいてよかったなって思う 普段は邪魔 ■シネックスケージ レベリングで使う 最近は目視で調節してスカート印刷時に台座ネジをぐるぐる回して調整するので 出番が減った 初心者は買うべき ■テスター 必需品 これがないとトラブルシューティング出来ない ■ハンダゴテ 配線の結線とかで使う 温度調節できるものを買おう ナットを埋め込んだり 樹脂を溶かしたりもできる ■XHコネクタセット 改造に手を出すと無限に使う ■JST SMコネクタ ■XH用オープンバレル圧着ペンチ いまいち使いづらい けど他のペンチも似たようなもんだろ ■ハンダスリーブ 電源ラインには使いたくないが信号線なら便利に使える 配線をむいてライターで炙るだけなので楽ちん ■ストリッパ 配線をむくやつ ■スマートコンセント 3Dプリンタと相性がいい ■Raspberry pi octp

KINGROON KP3Sことはじめ、初期不具合是正

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バリ安かったので1台買ってみた 価格が安いだけあって結構大変だった 少なくとも自分が買った個体はそうだった KP3Sのいいところ ・小型 ・安い ・32bitボード&タッチパネル液晶 ・静音モータードライバーを搭載している(ファンがうるさいからあんまり意味がない) ・ダイレクトドライブエクストルーダー ・リニアガイド ・bltouch対応 KP3Sの悪い所 ・動作音がうるさい ・組み立て精度が悪い ・土台フレームが板金 ・ベルト調節機構が無い ・ノズルファンの設計が致命的に悪い ・そのくせファンが轟音 ・マグネットベッドがすぐ壊れる ( Ender-3のやつ はいい塩梅だったのでそっち使ったほうがいい) ・ファームウェアがバイナリのみ公開 箱出しから印刷までの記録 ■Yベルト張りすぎ問題 まず気になったのがY軸のベルトが張りすぎている。 モーターブラケットとローラーブラケットがしなるぐらいギチギチに張っている 短いベルトは長くできないので仕方なく新たにベルトを張り直した。 ベルト調節機構がないので結束バンドを1メモリずつ詰めてを繰り返し適切な張りを出す 初心者には厳しい作業となる X軸のテンションは適正範囲内だったので手を付けなかったが、こちらも調節機構がない ■SDカードスロットの落下防止策が無い問題 Flyingbear GHOST5だとスポンジが張ってあった KP3Sには何もないので牛革の切れ端を瞬間接着剤で貼り付けた 印刷品質には何ら影響ない ■Y軸キャリッジがY軸と平行じゃない Y軸自体は直角直行が取れているので品質には影響ない 分解して取り付け直した 組み立てたので印刷してみる なんだかウォールの凸凹したとても汚い印刷のキューブができた 問題点を洗い出すために今度は無地のキューブを印刷してみた 周期的に前後左右に波打っている 物理的要因なのか論理的要因なのか判別するためEnder-3からマザーボードを引っぺがして KP3S用のファームウェアをビルドして印刷してみた 動作確認の取れたマザーボードとファームウェアに交換しても同じように印刷されるため 物理的な要因、つまりフレームに問題があると確定した Z軸がとにかく怪しいので点検することに ■送りネジナットのフレーム傾いてる問題 若干傾いていたので 修正した ■モーター傾いてる問題 目視で傾いてるのがわかるレ

機種によらない3Dプリンタの話 目次

■ フレーム、軸部品、モーター  ベルトのテンションについて    https://3dpmisosiru.blogspot.com/2021/05/3d.html ■電源、マザーボード、ファームウェア  【初心者向け】3Dプリンターファンのコネクタ化解説   https://3dpmisosiru.blogspot.com/2020/10/blog-post.html  MoonrakerでSSRを制御して3Dプリンタ本体電源と連動させる改造(Klipper、MainsailOS)   https://3dpmisosiru.blogspot.com/2021/04/moonrakerssr3dklippermainsailos.html  klipperマシンにgocde buttonを設置する   https://3dpmisosiru.blogspot.com/2021/04/klippergocde-button.html  ヒートベッドの電流を外部MOSFETで分けてマザーボードへの電流負荷を分散させた   https://3dpmisosiru.blogspot.com/2021/05/mosfet.html ■ホットエンド、ノズル、エクストルーダー  ホットエンド冷却性能比較   https://3dpmisosiru.blogspot.com/2021/02/blog-post.html ■その他  3Dプリンタ用防火エンクロージャーを作る   https://3dpmisosiru.blogspot.com/2021/02/3d.html

Flyingbear GHOST5 いいとろこ、悪いところ

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 ■良い点 ・印刷品質がいい PLA 205℃/55℃ 80mm/s ・箱型でフレーム剛性がある 密閉型エンクロージャにしてゆくゆくはエンプラも印刷したい ・X軸、Y軸モーターに静音ドライバのTMC2208を使用している。Z軸とエクストルーダーは安いドライバなのでうるさい ZモーターとEモーターのドライバを自分でTMC2208に変更したあとは、そこそこの静音マシンになった。 高速移動時のリニアブッシュの動作音が少し気になる 寝るにはうるさいが起きているなら気にならないレベル ・TPUがPLAと同じ速度で印刷できる。 一口にTPUといっても性能はメーカーごとに違うので主語がでかいかもしれない。 TPU 200℃/55℃ 80mm/s   ・ガラスベッドが優秀 ANYCUBICのウルトラベースより好き。 ・X軸方向の造形エリアが少し広い(255*210*200) Ender-3よりX軸が35mm長くY軸が10mm短くZ軸が50mm短い 255という長さはとても便利。正方形より長方形にして最大値を増やす設計はとてもいい判断だと思う。 ■普通な点 ・ 価格 絶対価格は安いけど相対的にはそんなに安くない。 組み立てが面倒なのでそこを考慮したらむしろ高いまである ・メンテナンス性 ホットエンドの取り外しが面倒に感じるけど難しいかと聞かれればそんなことはないし他の機種よりとりわけ面倒というもんでもない ■悪い点 ・WIFIの技適がないので通電前に取り外す必要がある Wi-FiはOctPrintの方が合法で100倍便利だからそっちを使おう ・組み立てがとても大変マジで大変 最初だけなのでそれほどデメリットではない 付属のレンチがゴミなので自前で買っておきましょう ・ノズルファンの冷却不能力が悪い オーバーハングが苦手、45度以下もちょっと怪しいかもしれない 標準のファンがだいぶ低回転なファンなので高回転型のファンに変更すれば改善するかもしれない ・改造パーツが少ない まあノーマルで満足してるけどダイレクトエクストルーダーやオートベッドレベリング使いたいなら別の機種にしたほうがいい ・GPLに基づいたMarlinソースコードの開示を販売元に請求したが無視された ありえない話、あほしね 基盤交換はバニラMarlinをビルドしよう