KINGROON KP3Sのフレームを強化してみた


そう言えば

前回のことはじめ記事でノギスを使って一生懸命縦横測ってセンター出ししてたけど
今回の作業中にもっといい方法が見つけたので最初に紹介したい

1.モーターのフレキシブルカプラを外す
2.ZXフレームに取り付けされている送りネジのナットを上下逆にする


3.ZXのフレームを分割して送りネジ側の片面だけにローラーをつける


4.そのまま下まで落とす


5.真上から目視でセンターを合わせてネジを増し締めする

こちらのほうが簡単に精度良く調節できる


やったね!


本題

KP3SのZ軸の柱がとても弱いので強化した

印刷品質向上というより印刷品質の低下を防止する意味合いのほうが強い


まずKP3のフレームを見てほしい


1.底面の分厚い樹脂板に固定
2.右側
3.正面


4.左側

参考:Kingroon Sooway - 3D Printer - Unbox & Setup

 https://youtu.be/y6B1ADLGM4I

片持ち機のZ軸ならこれぐらいやって当然だ

一方KP3Sは底面のネジ止めだけ



Vスロット台座にネジ止めなら底面だけでも剛性出るんだろうけど

靭性のある柔らかいアルミアングルにネジ止めされているので手で押せばたわんでしまう


後側の強化


直角精度の良いアルミのアングル材が170円程で売ってたので穴を開けた

ステンレスやスチールの曲げ材は直角精度や加工性が悪く値段も高いのでアルミを使おう

この作業のために25φのホールソーをわざわざ買った





右側、手前側の強化




押出アルミフレーム用のコーナーブラケットを購入した

鋳物のアルミなので靭性はなく砕けやすい
逆に言えば剛性があり荷重に対する変形量が少ない



直角精度は悪くないが表面に表面に不要な突起やバリなどの凸凹があった
また、Vスロット用の凹凸も板金筐体の平面には不要なのでニッパーで砕いてから
棒ヤスリなどで平面にした


筐体に開ける穴はピッタリのサイズで正確な位置に開けるよう心がけた
穴がガバガバだと剛性や摩擦力が低下しそうなので


右側ブラケットは筐体内にもブラケットを追加して共ばさみでガッチリ固定させた
手前側方向のブラケットは筐体上に設置するとZ軸と干渉するので筐体内にだけ設置


手前側ブラケットは筐体上部にボルトだけ出ている
右側ブラケットはベッド調節ネジと干渉するので調節ネジの取っ手をカットして対応した

追記

Y軸プーリー部分も強化してベルトをもっと張れるようにした

結果

文章と写真では伝わらないので歯がゆい
非常に良くなったとしか言えない
印刷品質はあまり変わらない
改造中のエクストルーダーまわりが完成したら印刷速度をあげて見ようかと思う

ついでに



Z軸送りネジのシャフト上部にベアリングブロックを追加した
よくあるやつ

シャフトに袖か何かを引っ掛けて曲げてしまう事故を防げる
(Z軸に接地しているこれを振れ止めとは呼びたくない)
何故こんなにもゴツいのか
KFL08というベアリングブロックを使ったからである





ベアリングの内輪にイモネジが付いておりシャフトを固定できるようになっており
モーターへの軸方向荷重を分散させることができる
軸方向荷重が減ったからと言って品質向上が期待できるものでは無いのだけれども

これを取り付けるにあたり問題点が2つある


まず精度が悪い
未調整で取り付けるとなんかすでに曲がっていてこれでは逆に悪影響しか無い
面を水平に研磨してようやく使える用になる

次に移動上限のZ 180mmまで移動させると5mmぐらいローラーがブラケットに衝突してフレームを痛める事故の恐れがある
自分のマシンはエクストルーダーを改造をしているので干渉しないし純正品であっても配布されているファームウェアでZを170mmに変更すれば安全に使えるだろう

追記:ベアリングは外した

ベアリングをZ軸上部につける場合、垂直水平センターが完璧に出てないとやはり悪影響が出る
メンテで組み直す度にそのへん時間かけて調整するのが面倒で今はベアリングブロックを外してごついプラスチックだけ装着している
付けたところでメリットもそんな無いしもうこのままでいいやと思っている
これをシャフトのブレ止めと呼ぶ人いるけど、そもそもシャフトのブレがなんで良くないかって言うとZ軸にZ方向以外の力が加わるのが良くないという話で、それをZ軸で抑えてブレを止めましたみたいなのは本末転倒な気がするし少なくとも自分はそう考えている
垂直水平精度良く出せる手段も乏しい現状で、ここにベアリングをつけるのは止めたほうが良さそうだ
イモネジでシャフトを固定して垂直荷重が分散されるのは結構気に入ってたんだけどね

おわり

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