【初心者向け】3Dプリンターファンのコネクタ化解説

 

Ender−3にしろKP3Sにしろそうですが、純正ファンはマザーボードまで1本の長い線で結ばれている事が多いです

ユーザーが改造、メンテナンスするには少々都合が悪いのでコネクタ化をしてしまおうという記事です


3Dプリンタのファンで使われているコネクタはXHコネクタと呼ばれるもので
これは電線対基板用のコネクタですので電線対電線には向きません
不向きながらはんだ付けと収縮チューブで接続するなり、専用に基板を作って対処する必要があります



※電線化したXHメスコネクタもあるみたいです


今回はXHを使わず電線対電線のJST SMコネクタを使用します

電線のコネクタ化にあたり、正規の方法では圧着ペンチでコネクタを作成します
ピンに適合する正しい圧着ペンチを選択し、正しい方法で圧着する必要があります
これは誰にでもできることですが実際にそれが正しく出来ている人は少ないです

今回は初心者向けということでハンダゴテや圧着ペンチを使わない簡単かつ初期投資の少ない方法でファン電線のコネクタ化する方法を紹介します

用意するもの


電線付きペアのJST SMコネクター


白のハンダスリーブ


ニッパー
(3Dプリンタ付属のもので大丈夫です)

ターボライター


ピンセット
爪楊枝で代用できますがピンセットが作業しやすいです


作業手順


まずは電線をむきましょう


目的の長さで電線を切断して電線をニッパーでむきます
電線を切らないように被覆だけむいてください
初心者は最初から目的の長さに切らず電線が長いうちに被覆をむく練習をしましょう
ニッパーで電線を適度な力でつまんでピッとむきます
リードストリッパーがあると便利です


ラベルライターを所有している方はこの段階でラベリングをするといいです
私が使うブラザー工業のP-TOUCHシリーズには収縮チューブカートリッジがないので
9mmテープと透明な収縮チューブでラベリングしています


今回はハンダスリーブのパッキン部分を切断してみました
(溶けたハンダが漏れ出すので原則切断しないほうがいいです)

爪楊枝かピンセットで輪っかを作ります


片方の電線にハンダスリーブを通しておき
輪っか同士を結んでつないだら輪っかを潰します
上の写真のようにしてください
(毛羽立ってあまり良くないですが)


ハンダスリーブをつないだ電線の上にかぶせます
入れ忘れた場合は再度つなぎ直しです
収縮チューブの入れ忘れはみんなよくやります
恥じることはありません


ハンダスリーブを動画のようにライターで炙ります
燃えないように回数を分けて行います
ハンダが飛び出さなように端を先に炙ったほうがいいかもしれません
中央のハンダ部はハンダが溶けるまでしっかり炙りましょう
電線部は熱に弱いので溶けないように注意しましょう
初めて行う場合はいらない電線で練習することをおすすめします

注意点:
ハンダスリーブはリミットスイッチ信号線やファン電線への使用にとどめましょう
間違ってもヒーターや電源線に使わないようにしてください
大電流が流れる電線への使用はおすすめしません


完成です


ファン側もオスコネクタに変更するので同じように作業します
こっちは防水パッキンをカットせずに行いました
下手くそなので黒線が曲がってますね


コネクタの色が黒なのでとてもかっこいいです
XHをエポキシで固めてみっともないなと思っていたので
そのうち全部JST SMコネクタに変更しようと思います

追記:しました



今回はハンダや圧着ペンチを使わない簡単で楽で初期投資の少ない方法で作業を行いました
コネクタと端子を購入して圧着ペンチでつなぐ正規の方法ができるに越したことはないので
是非圧着ペンチを購入してトライしてみてください
おわり

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